解像度を大きくするだけが解決策?

スマートフォンの近未来 - All About Japan


この記事、モバイル端末の情報表示&バッテリーの今後について述べておられます。
バッテリーに関してはおっしゃる通りパラダイムシフトがない限りドラスティックな変化は望めないでしょうが、情報表示に関しては若干違和感を覚えました。

液晶は、初期のQVGAからVGAなど高解像度化しています。また液晶サイズも携帯電話型でも3インチ程度まで大型化しています。しかし、PCのWebサイトは既にWVGAよりも大きくなっており、インターネット端末と呼ぶには狭い表示能力となっています。

現実にPCモニタ並の高詳細な液晶を搭載し、1024×768ピクセルを3インチ液晶で実現できたとしても、テキストは読めるレベルとはいえそうにありません。
現在の液晶装置では、携帯電話サイズのスマートフォンでは拡大するインターネット情報を十分に表示することはかなり難しいといえます。

この問題の解決には、現在は2つの方法が期待されています。一つは、仮想モニタ装置です。単眼型であれば、メガネサイズ、片目装着する仮想ディアスプレイが利用できる可能性があります。もう一つは、電子ペーパー有機ELなどの曲げられるディスプレイです。曲げられるディスプレイは、本体に収納することが可能なため、本体サイズより大きな表示装置を利用することが可能です。

うーん、なんかひっかかるような。段階的でなく、一足飛びに攻殻機動隊ばりの近未来のような話をされても・・・将来的なコンセプトとしての話であればいいのですけどね。

  1. 現在の携帯の液晶解像度ではPCのサイトを表示するには不十分
  2. 解像度が追いついたとしてもサイズの問題で視認性が落ちる
  3. 仮想モニタか電子ペーパーが両者の問題を解決するかも

1、2の命題が3によって解決される未来がそう遠くないうちに訪れるかもしれないということはとても心ときめくことではありますが、そのデバイスが直ちに一般にまで広く受け入れられ、世の中を席巻するか、というとそれはとても微妙かもしれませんね。普通の人が仮想モニタディスプレイをつけて歩くことが当たり前になる世界はかなり先の話になるでしょうし、いちいち収納ディスプレイを引っ張り出さなくても情報を手のひらサイズで閲覧したいニーズはあり続けるはずです。

高解像度の情報が高解像度のまま閲覧できる機能ではなくて、「高解像度の情報の中で必要とされている情報の取捨選択」や「全体と一部をシームレスに低解像度でも閲覧できる発想の転換と操作性」こそ、現実的な形で実現しうるスマートフォンの(インターネット端末としての)近未来なのかも知れません。iPhoneとか、その近未来に近い、新しいものを体現しようとしてるんじゃなかろうか。とか思ってみたり。